グッドナイト(南Q太郎)2巻を読んで感想。ちょいネタバレ注意。
衝撃的な1巻でしたが、2巻も綿貫家と島村家の闇は深い。
前回までは・・・「晴子さんといるとほっとする」。誠実で優しそうな和雄にそう言われて晴子は結婚した。ところが和雄の母と姉は晴子を使用人のように扱い、あげくの果てには晴子が生んだ娘・まほを寿子の養女に取り上げてしまう。絶望する晴子を前に「ごめん」としか言えない和雄。晴子は精神的にも追い詰められていく。数年後に長男・和希を出産するも、義母や義姉は晴子に次々に家事をいいつけ和希は後回しにされるのだった。ある日晴子は耐えきれずに和希を抱いて家を出るが、義父が倒れ和雄が苦労していることを知って家に戻った。やがて和希もまほも成長し、自分たちが実の姉弟だと知ることになる。孤独だった和希は事実を知って喜ぶが、まほは「私のママはあの人(寿子)だけ」と言うのだった。限界にきた晴子はカウンセリングを受けるが・・・。
カウンセリングを受けた後、実母から父の昔話を聞いて混乱する晴子。
晴子「なんでこんなことになるの?」
「私 まほを手放したくなかった」
「お母さん」
「どうしてあの時反対してくれなかったの」
「どうして?」
実母「しょうがないだろう そんなこと言ったって今さら・・・」
「疲れてるんだね」
「仕事も家庭も・・・・あんたはがんばりやだから」
「今がいちばん体も頭もしんどい時だね」
「でもいつかはね 楽になるんだから」
「あまり思いつめるんじゃないよ」
義父の介護も深刻になってきたが、相変らず義母に罵声を毎日浴びせられる。
知らぬ間に息子の和希が部活を頑張っていることも他人から知らされる始末。
それぐらい一日をこなしていくだけで晴子は精一杯の状態なのです。
目の前の大事な息子にまで手をかけられない現状が、世代にわたって負の連鎖が続いていきそうで怖い(>_<)
でもね、和希は勉強できなくてもおじいちゃんの介護を手伝っくれたりと優しい一面もあるんだ。
2巻では寿子の学生時代から結婚までのいきさつも描かれている。
高校生のころ、堕胎したことがある寿子。
それが原因かは不明だが、結婚後なかなか妊娠できない。
9年経ってやっと授かった赤ちゃんだったが、9か月で死産した。
それから、子供が産めない体になったのだ。
絶望感でボロボロになった寿子は和雄にこう言う。
寿子「・・・・」
「ねえ」
「晴子さん妊娠したんだってね」
「あたしいいこと思いついちゃった」
「あたしにちょうだいよ赤ちゃん」
「和雄ってさ優しいよね」
「昔からなんでもあたしの言うこときいてくれるもんね」
「ねえ そうだったよね」
「晴子さんまだ若いしさまたつくればいいもんね」
政志「いい加減にしろ寿子」
寿子「あんたの赤ちゃんちょうだい」
「ねえ!お願い」
「お願いッ」
こういう経緯だったのかと、2巻になってやっと解りました。
寿子が壊れていく様子もリアルに感じられました(*_*)
そして、寿子と和雄の異常な姉弟関係も知ることになる。
このこと知ってたら絶対、結婚してないわ~~!!
とか思うけどいまさら後の祭りだね。
それに、晴子はまだ和雄に愛情があるみたいだし・・・
ちゃらんぽらんな寿子の夫・政志にも後悔の念が・・・
(政志)正直言うと・・・
おまえに飽きたところもあった
でも結婚てそんなもんだろ?
長く一緒にいたら
フツーの夫婦だったよな
おれがバカで
おまえの悲しみを理解できてなかった
おまえの深い傷を見ようとしなかった
壊れたおまえを見てわかったよ
おれは・・・
おれたちは
どうしたらよかったのかな?
綿貫家を中心に周りがどんどんおかしくなっていく様子が描かれていました。
壊れた寿子の唯一の心の救いが『まほ』だったことも知ることになります。
だから余計に寿子は晴子にまほを触らせるのを毛嫌いする。
自分の子に毎日会いにくる晴子に対してひどい扱いをする寿子・・・。
なんで、こうも上手くいかないものかね・・・と見ていて悲しくなります。
寿子「まほちゃん・・・・」
「ママにはまほちゃんだけ」
「ほかにはなんにもいらない」
「ずっと守るからね」
もうここまできたら、結末はど~~~なるのよ!?!?
と思っていました。
そしたら、3巻で完結予定なんだけど発売が延期されてるんだよね。
どうやら、思ったほど本の売れ行きが良くなくて急遽3巻で完結という話になった模様。
でも作者さんがもうちょっと描けるつもりだったので残りたった1巻でまとめられない・・となっているんだとか・・・。
たしかに残り1巻でどう完結にもっていくのかと思えるほどに内容が重い。
はっさく的にはドラマになってもおかしくないマンガだと思うんだけどなあ。
とにかくどの登場人物も色濃く描かれていてもっと見てみたい!って思う。
もったいないよ~~~
ぜひぜひ3巻も早急に発売してほしい!
ただただ早く見れることを願います。
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